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新型コロナウイルス、最悪に備えたい方向けの対応内容

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最終更新日:

執筆者:高荷智也

新型コロナウイルスによる被害が、万が一最悪の方向へ進んだ場合にどうすべきか?心配症&防災好きな方のための、「毒性の強い新型コロナウイルスパンデミック」への備え方、を紹介します。

※2020新型コロナウイルスによる新型肺炎の状況は日ごとに変化しています。当記事は執筆時点の最新状況を元に作成したものですので、最新情報が出ている場合はそちらを優先してください。

この記事は「最悪に備えたい」方向けの特殊ページです

 この記事は「新型コロナウイルス、今後想定される状況と3つのシナリオ」で、最悪シナリオに進むような場合。毒性の高いウイルスによるパンデミック状態となった場合を想定して、なにか対策をしておきたいと考える方向けのものです。前提がそもそも最悪ケースですので、読み方によっては「煽り」を含みます。心配症な方(私もです…)や防災マニアの方(私もです…)向けですので、ご了承ください。

 では、事態が最悪側に進行した場合はどのような被害が想定されるのでしょうか。新型コロナウイルスによるパンデミックそのものに対する想定資料はありませんので、ここは「新型インフルエンザ」に関する行動計画や被害想定を参考にご紹介します。

最悪の「新型コロナウイルスパンデミック」で起こること

新型肺炎でたくさん死ぬ

 まずは最も直接的な影響、感染して死ぬかもしれないという状況です。新型インフルエンザによる被害想定では、致死率が「2%」とウイルスの毒性が強かった場合の国内被害想定として、

  • 罹患者(感染者):全人口の最大25%・3,200万人(2009年の時は2,000万人)
  • 入院患者(重傷者):約200万人(2009年の時は1.8万人)
  • 死亡者:約64万人(2009年の時は203人)

という想定になっています。今回の新型コロナウイルスの致死率が数%程度で推移し、感染者が爆発的に増加するようになると、最悪の場合はこのような被害も(あるいはもっとひどくなる)あり得るわけです。感染を防止するワクチンの製造には時間がかかります。また特効薬的なものがないため対処療法しか取りようがなく、病院に行っても薬がもらえませんから、自宅に帰らされて安静にし、自己の体力(体内免疫細胞の働き)に全てを委ねることになります。

社会活動が制限される

 有効なワクチンがないため、感染防止対策は「感染者と接触しない」という方法に頼らざるを得ません。極端な話、ワクチンが開発されるまで全人類が引きこもることができれば、誰にも感染させずにすむわけです。…といってもこれは不可能ですから、「できる限り」外出を減らしていくことになります。

 毒性の強いウイルスによるパンデミックが発生した場合、政府対策本部は「緊急事態宣言」を出し、より強い勧告を国内に出していくことになります(新型インフルエンザ行動計画の場合)。例えば学校や保育所は閉鎖・試験などの延期がなされますので、子どもがいる家庭では会社に出勤できなくなる方が続発します。

企業に対しても、社内の感染防止対策の徹底やBCP(事業継続計画)による緊急対応措置が要請されますので、事業所を閉鎖したり、在宅ワークに切り替えたり、時差出勤にするような企業が増加します。また政府から国民に対して、「緊急事態だから、事業者のサービス水準が相当低下するけど、感染者を抑えるためだから、みんな我慢しようね」というアナウンスが出されることになっています。

当然ながら、集会の類いなどは自粛要請となりますので、各種のイベントが中止となったり、娯楽施設・レジャー施設などが休業するという事態が想定されます。が、…ここまでは、まだよいのです。一昔前と異なり、自宅でインターネットが使えれば大抵の娯楽はそろいます。家族で引きこもってみんなでゲームをしたり映画に興じたりと、むしろ臨時休日が楽しめるかもしれません。

物流の停滞により生活物資が手に入らなくなる

 さて、感染者が増加して出勤できなくなる方が増加すると、当然ながら企業活動も停滞していきます。新型インフルエンザの行動計画では、とにかくライフラインを維持することは徹底しています。ライフラインが止まれば自宅への引きこもりも出来なくなり、外出者の増加→感染速度の増加、と悪いコンボが発生するためです。ですので、電気・ガス・水道・通信などは、最低現維持されるものと期待してよいでしょう。

 一方、食料品・日用品などの物資については、入手が難しくなってくるものが増えて行きます。まず、パンデミック状況になると買い占めが発生します。今回すでに、商店からマスクとアルコール消毒薬が消えています。どう考えても使い切れない量を、不安だからという理由で買い込んでしまう。これはしかたありません、人間の性です。これが食料品や日用品でも発生することが想定されます。

 近年で言えば、台風の直前あるいは大地震の直後に、お店から水や非常食、乾電池などが消滅することがよくあります。1億人が一斉に買物に行くと、とてもお店の在庫だけでは対処できないのです。平時であればこれは「特需」となりますので、メーカーは大増産を行いガンガン販売して、従業員にはボーナスが支払われる(…と思いたいですが)でしょう。しかしパンデミック状況で多くの方が外出出来なくなっていると、メーカーも増産が出来ず、作ってもそれを運ぶ人がおらず、運んでもお店で販売する人がいないという状況で、モノが市場からなくなるのです。

 台風や大地震による物流停滞は一時的なものですから、数日から1週間程度でモノが補充されていきます。しかしパンデミックの場合は、感染のピーク期間が8週間程度続くと想定されているため、最悪の場合は2ヶ月間程度、そもそもお店に行くことが危険、行ったとしてもモノがない、ネットショップでも当然買えない、という状況になりかねないのです。これがパンデミック災害の大きな問題となります。

パンデミックによる社会機能の停滞・物流停止に備えるには

 ではどうすればよいのでしょうか、そうです、備蓄をするのです。MAXまで備えたい場合は、2ヶ月間家族全員が引きこもれるだけの食料品と日用品を準備してください。お米や乾麺などを中心とした主食類、インスタント食品・レトルト食品・缶詰などのおかず類、タンパク質を補うプロテイン、ビタミンを補うビタミン&ミネラル剤などが基本となります。大地震とことなりライフラインは使える想定でよいので、「非常食」にする必要はありません。

 理想的には、普段から食べたり消費しているものをまとめて購入して、被害が悪化すればこれらで食いつなぎ、何もなければ1年かけてゆっくり消費すれば、お金も手間も大してかかりません。例えばわが家の場合は、「賞味期限1年前後の食べ物を入れた1年BOX」を10個準備して、毎月1箱開けて、食べて、補充する。「賞味期限2~3年の食べ物を入れた2年小箱」を20個準備して、毎月1箱開けて、食べて、補充する…。

という対策を平時からすることで、常に数ヶ月分の食料品をキープしつつ、なにもなければ一定期間で食べて入れ替えてしまうので、お金も手間もかからない、という状況にしています。これは食料品だけでなく、テッシュやトイレットペーパー、洗剤やシャンプー、その他消耗品全般にも共通して言えます。無くなってから買うのではなく、常にストックをキープして、特売日に補充する、というスタイルです。

なお、赤ちゃんのミルク、オムツ、お尻拭きといった赤ちゃん用品(わが家の末っ子は4歳なのでだいぶ不要になりました)、介護用品、ペット用品なども、こうしたパンデミック時には入手しづらいモノとなります。今のうちに、無駄にしない範囲で、どうせ使う分量をまとめ買いしておくとよいでしょう。

 さて、今ならまだ、マスクとアルコールスプレー(手ぴかじぇるのアライグマが大好きなのですが、しばらく見られませんね…)以外のものは、「普通に」手に入ります。最悪に備えるなら今がチャンスです。今回の新型コロナウイルス騒動がこのまま沈静化したら、この備蓄はそのまま、明日生じるかもしれない新型インフルエンザパンデミック対策、あるいは地震・水害などの防災用品として使えます。

参考資料

新型インフルエンザ等対策政府行動計画(内閣府)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku.html

新型インフルエンザにおける被害想定(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000136961.pdf

新型インフルエンザ発生時の社会経済状況の想定(一つの例)(新型インフルエンザ専門家会議資料)
https://www.jisa.or.jp/Portals/0/resource/pressrelease/m49508011002.pdf

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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